「バラと廃墟の街」ゴットランド島のヴィスビュー(ヴィスビーとも呼ばれます)。
ジブリ映画の『魔女と宅急便』で主人公のキキが暮らす街のモデルとなったことでも知られ、バラの花が美しく咲き誇るヴィスビューは、ジブリファンなら一度は訪れてみたい街。世界遺産にも登録されるのも納得な、スウェーデンが誇る観光名所です。
この記事では、ヴィスビューの行き方・アクセスを分かりやすく解説します。ストックホルムから日帰りでもOKなヴィスビーへ行きませんか?
ゴットランド島の魅力
バルト海に浮かぶスウェーデン最大の島、ゴットランド島のヴィスビュー。
世界遺産にも登録され、ジブリ映画『魔女と宅急便』でキキが暮らす街のモデルとなったことでも知られています。ヴァイキングの遺跡、石灰岩の地形、歴史ある美しい街並みなど、一度は訪れてみたい場所です。
さて、では実際にゴットランド島へ行くにはどうすればよいのでしょうか?ここでは2つのメインルート、飛行機とフェリーを使用した方法を詳しく解説します。
ゴットランド島へフェリーで行くには?
ストックホルムからフェリーで約4時間、ゴットランド島の中心地ヴィスビューまでの船旅は、北欧の美しい海景色を堪能しながら移動できるのが魅力です。目的地への旅が、すでに旅行の一部となるのです。
フェリーは、ストックホルム市内からは運行されていません。近郊の街ニュネスハムンに位置する、フェリー乗り場まで、バスの移動が必要です。
フェリー乗り場は、バス停車駅のすぐ目の前。バスとフェリーを乗り継ぐとも、セットでチケットも販売されており、とても簡単に行くことが出来ます。バスも「ニュネスハムン行き」ではなく、「ゴットランド島行き」と表示されるほど。
船会社は、Destination Gotlandが主に運行しています。
- バスで、ストックホルム 〜 ニュネスムン(約45分)
- フェリーで、ニュネスハムン 〜 ヴィスビュー(約3時間)
という、乗り継ぐ行き方になります。
ゴットランド島へフェリーで行くメリット
メリットは、費用。例として、6ヶ月前(2020年1月)に、2020年6月1日〜2日までの往復料金を調べます。
バスで、ストックホルムから近郊の街ニュネスハムンまでは、フリーグブッサナバスで往復119SEK(約1400円)、ニュネスハムンからはDestination Gotland社が運行するフェリーで往復528SEK(約6085円)。合計は、約7485円。
つまり、同じ日時に飛行機を利用した場合と比べ、5000円以上安いという結果になりました。
さらには、7月〜8月のメインシーズンに運行される、夜行フェリー(深夜02:15出発-05:30到着)は最安で往復190SEK(約2190円)。
バス代を追加しても、往復合計約3590円という安さ。ホテル代も節約することができるため、安さを重視したい方におすすめのプランです。
ゴットランド島へフェリーで行くデメリット
デメリットは、移動時間の長さです。バスとフェリーで3時間45分はかかり、そこに乗り継ぎ時間や待ち時間が加算されるため、片道4時間弱はかかります。それでも、窓から景色を楽しみ、船内にあるレストランや土産屋をまわれば、退屈せず十分に楽しむことが出来ます。充電プラグも設置されており、快適さにも定評があります。
また、フェリーのスケジュールは季節や天候により変動するのもデメリット。出発前には必ず最新の情報をチェックするようにしましょう。
ゴットランド島へのフェリーの予約方法
事前にフェリーの予約をしておきましょう。売り切れてしまう恐れもあるので、旅行期間が決定したら、すぐにチケットを取ることをおすすめします。
Destination Gotlandの公式サイトでは、フェリーとバスの両方のチケットを同時に予約することが出来ます。
まず、Destination Gotlandの公式ホームページにアクセスします。
Destination Gotland(公式サイトへリンクします)
1. 「Book Ferry」をクリック
ホームページにアクセスしたら、画面の左下に見える「Book ferry」をクリックします。
2. 日時・乗船人数を選択
まず右上に表示されている「Round Trip(往復)」にチェックが付いていることを確認します。
この時、Ourward(行き)が「Nynäshamn-Visby」、Return(帰り)が「Visby-Nynäshamn」と設定されていることも確認しましょう。
人数の追加は「+ Add passenger」をクリック。
復路も同様に選択します。入力に間違いがないことを確認したら、右下にある「Continue(次へ)」をクリックして次に進みましょう。
ちなみに、ヴィスビー はとても小規模であるため、レンタカーなどの持参はおすすめしません。徒歩で十分に満喫することができる観光地です。
3. 時間の選択
次画面では、往路便で選択した日時の乗船時間を選択します。表示されているスケジュールから希望するものを選んでください。
乗船時間を選ぶと、「チケットの種類」や「座席の種類」がリスト形式で表示されます。
4. 座席の選択
- Miniticket:返金・日時変更・キャンセルや返金不可。即時に支払う必要がある。
- Flexiticket:返金・日時変更可能。出発の28日前までに支払う必要がある。
- Aft Lounge:Aft(船尾)の近くに位置。リクライニングシート。
- Toddler Lounge:Toddler(幼児連れ)のシート。オムツ替え部屋や電子レンジが完備。
- Mid Lounge:船の中央、レストラン近くに位置。リクライニングシート。
- Front Lounge:船の前方に位置。モニターに映画が上映されている。リクライニングシート。
- Day Cabin:4席完備の個室型。テレビ、トイレが完備。グループなどで4席分を購入し、プライベート空間としての利用も可能。
Outward(行き)、Return(帰り)の両便の、乗船時間と座席の種類を指定し、次に進みましょう。
5. 乗船者情報の入力
「名前」「生年月日」「性別」「国籍」を入力します。
往路便に情報を入力すると、自動的に復路にも情報が入力されるので、2度入力する必要はありません。
入力が正しいことを確認したら、次へ進みます。
6. バスの予約
Add-onsと書かれたページに進み、ストックホルム 〜 ニュネスハムン間のバスを同時に予約することが出来ます。
バスは他の運営会社が運行しますが、Destination Gotlandのウェブサイドでは、フェリーとセットで予約することが出来るのでとても便利です。
復路のニュネスハムン 〜 ストックホルムのバスも同様に選択し、Continueをクリックして次に進みます。
8. アカウント作成の有無
頻繁に訪れる予定がない場合は、「Book without creating an account」でOKです。> の矢印をクリックすると、「姓名」「日本の住所」「電話番号」「生年月日」などの入力欄が表示されます。
複数人での予約の場合は、代表者の方の情報を入力して下さい。
ここに入力するメールアドレスは必ず正しいことを確認しましょう!
9. 最終確認
最後に、入力した個人情報と予約したフェリー+バスの最終確認を行います。
支払金額は「To pay: 000-」と表示されており、「My booking-show details」というボタンをクリックすると、フェリー・バス両方の予約内容が表示されます。
情報が正しいことを確認したら、"I agree to..." と書かれたDestination Gotlandの利用規約に同意のチェックをクリック。支払方法には「Card Payment」を選択し、Continueをクリックします。
10. カード番号の入力
最後に、クレジットカード番号を入力します。「Pay kr 000.00」という緑のボタンをクリックしたら、予約完了です。
予約後すぐに、予約完了メールと予約票が送られてきます。
QRコードはバス乗車の際に必要となるため、スマホのスクリーンショットなどで保存を。Booking No.(予約番号)はニュネスハムンでチェックインする際に、必要となります。
ゴットランド島へ飛行機で行くには?
最も早いゴットランド島への行き方は、やはり飛行機です。主要都市からの便が多く、特にスウェーデンの首都、ストックホルムからは日々多くの便が運行されています。
スウェーデン内の飛行は、ストックホルムのアーランダ空港からゴットランド島のヴィスビュー空港への直行便が主流です。約40分のフライト時間で到着します。予約はインターネットを使って簡単にできます。具体的な航空会社は、Scandinavian AirlinesやBRA Braathens Regional Airlinesなどがゴットランド島への航路を持っています。
一方、日本から直接ゴットランド島へ行くフライトは存在しません。そのため、一度ヨーロッパの主要都市(例えばストックホルムやロンドンなど)に降り立ち、そこからゴットランド島への国内便に乗り換える必要があります。
ゴットランド島へ飛行機で行くメリット
メリットは、移動時間の短さ。飛行時間は40分。
ストックホルム中央駅⇆アーランダ空港まではアーランダエクスプレスの利用で最短20分。ストックホルム中央駅⇆ブロンマ空港まではフリーグブッサナバスの利用で最短22分。
チェックインなどの時間を含めても、バス+フェリーと比べ大幅に移動時間を削減することが可能です。
ゴットランド島へ飛行機で行くデメリット
反対にデメリットは、費用。例として、6ヶ月前(2020年1月)に、2020年6月1日〜2日のストックホルム市内のすべての空港からヴィスビュー空港(VBY)までを検索すると、数ヶ月前からの予約でも、1万円以上はかかります。
さらには、ストックホルム市内から空港までの料金も加算されます。
市内からアーランダ空港まで、フリーグブッサナバスがオンラインの事前購入で往復198SEK(約2300円)、アーランダエクスプレスでは579SEK(約6700円、ハイシーズン料金)。
市内からブロンマ空港まで、フリーグブッサナバス往復178SEK(約2060円、オンラインの事前購入)となります。
つまり最安で、[航空券代] + [約2,000円弱の空港アクセス代] かかります。
そして、メインの観光シーズンである7月〜8月は、時期により往復で4〜5万円程かかることも。予定が立ち次第、すぐに予約をしましょう。
また、飛行機はプロペラ機の利用となることも。小型飛行機が苦手な方は、避けたほうが良いでしょう。
ゴットランド島への飛行機の予約方法
「英語でもOK」という方は、スカイスキャナー で検索をし、時間や価格などご希望にあった便の予約サイトから予約をするのもおすすめです。スカイスキャナーでは、最安値の航空券を比較することができるのみならず、月全体を検索や最安値の月を検索することが出来ます。
※しかし、英語やスウェーデン語のみ・信用度が低い、トラブルが多いの旅行会社も全てが表示されるため、予約サイトの選択には注意をしてください。
「英語での予約は不安」という方は、サプライス、
エクスペディアなどの予約サイトなどがおすすめです。すべて日本語で検索・選択・予約をすることが出来ます。
今回は、エクスペディアを例に予約までのステップをご紹介します。
1. 検索する
①検索する
ホームページにアクセスしたら、
出発地に「STO」(ストックホルム, スウェーデン)
到着地に「VBY」(ヴィスビー, スウェーデン)
と入力。
そして、往復の日時と旅行者の数を選択してください。
ホームページにアクセスしたら、出発地に「STO」(ストックホルム, スウェーデン)、到着地に「VBY」(ヴィスビー, スウェーデン)と入力。往復の日時と旅行者の数を選択してください。
2. 往路便の選択
次に、往路便の選択肢から、希望にあった便をクリックしてください。そして「運賃を選択」をクリックします。
3. 選んだ便の確認
次に、選択した便の確認画面が表示されます。ここで、ホテルを追加することも可能です。正しければ、「予約を続ける」をクリックしてください。
4. 旅行者情報の入力
姓名、電話番号、LINEでの通知の有無、支払い方法やメールアドレスの入力をしてください。
最後に、旅行の日程などの詳細、入力情報(特に氏名)、荷物やキャンセル情報などの予約規約の最終確認をし、「予約を完了する」をクリックしてください。
予約後すぐに、予約完了メールが送られ、出発日の前日までに、旅行会社からチェックインメールが届きます。旅行会社によっては席の指定などを行い、チェックイン後はチケットを印刷しておくと安心です。
ヴィスビュー空港の情報
ゴットランド島で唯一の空港であるヴィスビュー空港。1942年に開港され、現在ではスウェーデン国内で12番目の規模の空港です。主にストックホルム・ヨーテボリとヴィスビューを結びます。小規模の空港ですが、夏のシーズン時期は沢山の観光客で賑わいます。
お土産店などはないため、街中で購入しておきましょう。また、市内へのアクセスが便利。バスの運行は少ないですが、ヴィスビュー中心街から徒歩で45分ほどです。夏のメインシーズン時期を除いては、セキュリティーチェックチェックなどに混み合うことはほとんどありません。
ヴィスビュー空港から市内へ|3通りの交通手段
ヴィスビュー空港と市内を結ぶ方法は3通りあります。
①市営バス | ②徒歩 | ③フリーグブッサナバス | |
期間 | 1年中 | / | 6月〜8月のみ |
乗車料金 | 20 SEK | / | 60 SEK |
時間 | 約15分 | 約45分 | 約10分 |
メリット | 安い | 待ち時間がない | 運行本数が多い |
デメリット | 数時間に1本のみ | 時間がかかる | 夏季のみ |
1. 市内バス
2. 徒歩
徒歩での移動は、現在地が分かるグーグルマップなどを参考にすることをおすすめします。人通りが少なく、目立った目印がないため、紙の地図などでは迷ってしまった際に困ってしまうでしょう。
3. フリーグブッサナバス
フリーグブッサナバスの運行は6月から8月のみです。チケットの購入はオンラインまたは、空港の券売機にて。ヴィスビュー市内中心部の停車駅は「Östercentrum」です。
目的にあった行き方を
バス+フェリーまたは、飛行機のどちらを利用するかは、目的に合わせて選択しましょう!時間が限られてる、またはより快適さを重視したい方は飛行機を、費用やクルーズ気分を味わいたい方はバス+フェリーの利用を。
ベストシーズンは夏6月から8月ですが、5月・9月は観光客がぐっと減るため、のんびりと観光したい方はこの時期がおすすめです。
ぜひ、『魔女の宅急便』のモデルにもなった世界遺産の街、ゴットランドのヴィスビューに、一度訪れてみてください。