「北欧の国ってどこを指すの?」
「北欧と聞いても『北欧デザイン』しか思いつかない」
「北欧って何が魅力なの?」
そんなことを思っていませんか?
北欧と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょう。
極寒の地、福祉の国、オーロラ、ノルウェーの壮大なフィヨルド、日本でも人気な北欧デザイン、、、。
北欧の魅力はそれだけに留まりません。
それぞれが独自の文化や歴史を持ち、一緒になって北欧という多彩な地域を形成しています。
この記事ではそんな北欧の魅力や文化を深掘りし、在住者の目線から北欧の国々を解説します。
北欧とは?5つの国の共通性
北欧と言えば、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、そしてアイスランドの5カ国を指すことが一般的です。
これらの国々は、独自の特色を持つ一方で、共通する価値観や社会制度、さらには歴史的背景を共有しています。
では、具体的にどんな特色があるのでしょうか?
北欧諸国の特色1. 福祉|国が人々の安心を提供する
北欧といえば「福祉」を重い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
実際にスウェーデン在住者の目線でも、公的な教育や医療はほぼ無料で、母親や父親が子育てと仕事を両立するためのサポートも手厚いと感じます。
そして高齢者や子どもたちへのサポートは、日本と比べてとても充実していることを実感。
このような制度が生まれた背景には、「全員が公平に生活を楽しむことができる社会」を目指す北欧の国々の共通の価値観があります。
「人々が安心して暮らすことができる環境を作ることで、国全体が幸せになる」という考え方を大切にしているのです。
北欧諸国の特色2. 歴史|共生と調和の教訓
北欧の歴史は「自然と人間の共生」「異なる文化との調和」の教訓で満ちています。
昔から厳しい自然環境に立ち向かいながら生活を営んできた北欧の人々。
またヴァイキングの時代から中世、そして現代に至るまで、北欧の歴史は戦争と平和、貧困と豊かさの間で揺れ動きながら進化してきました。
自然と調和して生きる術を身につけ、他者を尊重し、共に生きることの大切さを学んでいます。
これらの教訓は、現在の北欧の社会や価値観に深く影響を与えているでしょう。
北欧諸国の特色3. 政治|高い透明性
そして北欧と言えば、公正で透明性の高い政治。
民主主義が深く根付き、国民一人ひとりがその社会の一部として尊重され、その意見が政策形成に反映されます。
このような公正な政治体制は、高い税率と引き換えに国民に提供される公共サービスの充実を支えています。
北欧諸国の特色4. 文化|自然と調和する
北欧に足を運んでみると、北欧の文化は自然への敬意、そして「人々の暮らしの中に深く根付いたデザイン思考」から成り立っていることに気づくでしょう。
スウェーデンのイケア、デンマークのレゴ、フィンランドのマリメッコなど、北欧デザインはシンプルで機能的、そして美しく、これらの価値観を象徴しています。
北欧人のライフスタイルは、自然と調和しながら豊かな生活を享受する姿勢が特徴的。
北欧デザインの家具が彩るインテリア、湖でのスイミングといったアウトドア活動など、その日常は穏やかでありながらも非常に魅力的です。
以上、北欧の国々の魅力について、福祉、歴史、政治、文化という視点からお伝えしてきました。
次は、それぞれの国の特徴と魅力をお届けします。
北欧の各国の魅力と特色を紐解く
北欧ではノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、そしてアイスランドと5カ国ありますが、それぞれの国がが異なる特色を持ちつつ、共通する価値観を共有しています。
では、具体的にそれぞれの国がどのような特徴を持っているのか、見ていきましょう。
スウェーデン|美しいアーキテクチャと水辺の都市
スウェーデンは北欧で最大で、美しい都市風景と豊かな自然環境が調和した国です。
首都ストックホルムは「北欧のヴェネツィア」とも称され、水と緑に囲まれた静かな街並みが魅力です。
時間をさかのぼるような趣きを持つガムラスタンや、スタジオジブリ映画『魔女の宅急便』のモデルにもなった美しい街ヴィスビーなど、様々な風情を楽しむことができます。
北部のキルナでは、幻想的なオーロラや、雪に覆われた静寂な風景が有名です。
この国は「Lagom(ラーゴム)」がキーワード。
「ちょうどよい」を意味し、スウェーデン人の社会観を表しています。
「やりすぎない」「がんばりすぎない」、他人と差をつけず、みんなが平等に生活する――そんな精神が息づいています。
ノルウェー|壮大な自然と絶景スポットの宝庫
ノルウェーの首都オスロは、数多くの美術館や博物館が点在する文化都市。
ヴィキング船博物館やエドヴァルド・ムンクの作品が展示されているムンク美術館など見どころがたくさん。
一方、ノルウェーの真髄ともいえるフィヨルドは、自然の雄大さを感じることができる観光スポット。
ノルウェーはまさに「絶景の宝庫」で、ゲイランゲルフィヨルドやノールフィヨルドなど、その壮大な景色は必見です。
またベルゲンの世界遺産・ブリッゲン地区は、色とりどりの建物が立ち並ぶ景観が特徴的で、訪れた方々を楽しませます。
そして、フロム鉄道では、ダイナミックな自然の風景をじっくりと眺めることができます。
そんな自然も都会も楽しめる国がノルウェーです。
フィンランド|自然溢れる国とデザインの先駆者
フィンランドと言えば、豊かな自然環境と極地の美しさを思い浮かべる方も多いでしょう。
国土の3分の1が北極圏内に位置し、美しいオーロラを観察できることで知られています。
フィンランドは北欧デザインの中心地としても知られています。
シンプルで機能的、そして美しいフィンランドのデザインは、アルヴァ・アールトやマリメッコなど、世界的に著名なデザイナーやブランドを生み出しました。
フィンランドの首都ヘルシンキは、海に面した美しい都市。
市内には北欧デザインの宝庫ともいえるデザインミュージアムや、アールヌーヴォ様式の美しい建築物が立ち並びます。
忘れてはならないのが、サンタクロースの故郷、ロヴァニエミ。
サンタクロース村を訪れれば、一年中クリスマスを楽しむことができます。
デンマーク|カラフルな風景と美術の宝庫
デンマークは、その小さな国土のなかに多彩な魅力を持つ国。
首都コペンハーゲンは、カラフルな建物が並ぶ美しい海岸線の風景で知られ、またテーマパークのチボリ公園は、家族連れに大人気のスポットです。
コペンハーゲンは、持続可能な都市開発を進めており、自転車の利用者が多く、環境に配慮した生活が実践されています。
心地よさを追求する文化と、環境に優しい都市開発。
その両方を体現するデンマークは、魅力的な国です。
童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンの生誕地として知られるオーデンセは、風情あふれる街並みとして観光スポット。
デンマークは、「ヒュッゲ」(Hygge)という、心地よさや幸せを感じる時間を大切にする文化が根付いています。
家族や友人と過ごす時間、心地よい空間でリラックスすることが、デンマーク人の生活に欠かせない一部です。
アイスランド|火と氷の国
最後に紹介するのはアイスランド。
アイスランドの首都レイキャビクは、色とりどりの建物が並ぶ美しい都市です。その中心にあるハリグリムス教会の展望台からは、街並みを一望することができます。
アイスランド人は人口が少ないことから、強固なコミュニティを形成し、助け合いの精神が根付いています。
そのため、アイスランドは社会的信頼感が非常に高い国とされています。
アイスランドの魅力は何と言ってもその壮大な自然。
静かに広がる氷河と、活動を続ける火山が織りなす風景は、まさに圧巻!
ゴールデンサークルルートを訪れれば、ゲイズィールやゴッザの滝、シンクヴェトリル国立公園など、自然の力強さを感じられます。
ブルーラグーンの温泉でリラックスするのもおすすめです。
北欧4国の基本的な情報一覧
Sweden | Norway | |
国名 | スウェーデン王国 | ノルウェー王国 |
首都 | ストックホルム | オスロ |
面積 | 約45万㎡ (日本の約1.2倍) | 約38.6万㎡ (日本とほぼ同じ) |
人口 | 約1,022万人 (2019年1月現在) | 約532万人 (2019年1月現在) |
言語 | スウェーデン語 | ノルウェー語 |
通貨 | スウェーデンクローネ (SEK) | ノルウェークローネ (NOK) |
換算 | 1SEK=約12.45円(2019年1月現在) | 1NOK=約13.21円(2019年1月現在) |
時差 | マイナス8時間 | マイナス8時間 |
サマータイム | マイナス7時間 | マイナス7時間 |
サマータイム期 | 3月最終月曜日〜10月最終日曜日 | 3月最終月曜日〜10月最終日曜日 |
Finland | Demark | |
国名 | フィンランド共和国 | デンマーク王国 |
首都 | ヘルシンキ | コペンハーゲン |
面積 | 約33.8万㎡ | 約4.3万㎡ (九州とほぼ同じ) |
人口 | 約550万人 (2019年1月現在) | 約578万人 (2019年1月現在) |
言語 | フィンランド語・スウェーデン語(地域による) | デンマーク語 |
通貨 | ユーロ (EUR) | デンマーククローネ (DKK) |
換算 | 1EUR=約126円 (2019年1月現在) | 1DKK=約17円 (2019年1月現在) |
時差 | マイナス7時間 | マイナス8時間 |
サマータイム | マイナス6時間 | マイナス7時間 |
サマータイム期 | 3月最終月曜日〜10月最終日曜日 | 3月最終月曜日〜10月最終日曜日 |
ビザ・入国情報
日本国籍をお持ちの方で、一般的な旅行(6ヶ月間で90日以内の滞在)であれば、ビザは不要です。
パスポートは
- 有効期限が滞在期間+3ヶ月あること
- 10年以内に発行されていること
が必要です。
電圧
220/230ボルト・50ヘルツ
日本の電化製品を使用する際は、タイプCの変圧器が必要です。
気候
北欧の四季は、比較的はっきりと分かれています。涼しく過ごしやすい夏は日の長さを楽しむことができ、冬は防寒対策をしっかり行いましょう。
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北欧の国々を旅する
以上、北欧の5カ国をご紹介しました。
それぞれが持つ魅力と特色を存分に感じ、理解することで、より深く北欧を楽しむことができるでしょう。
さあ、あなたの旅はどの国から始まりますか?
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